2025/11/17 14:41

このブログは
鳳凰単叢狂いが選んだ嶺頭単叢 ‐前編‐の続きです
▼謝会長に紹介された双髻娘山のガチレジェンド王金良 老師
双髻娘山を一気に会長の運転するセダンで駆け上がり、王金良 老師の製茶所を訪れました。
王金良 老師って誰よ? となったそこのあなた🫵
そんなあなたへ王金良 老師のご紹介をしようと思います
王金良(Wang Jinliang)について ― 嶺頭単叢の「蜜韻」を磨いた茶師
王金良は、中国広東省潮州市饒平県嶺頭村の出身で、広東省省級非物資文化遺産技芸伝承人として知られる著名な茶師。
嶺頭産単叢が持つ独特の「蜜韻」を品質の核心として体系化し、その名声を国内外に広く伝えるうえで大きな役割を果たす。
主な貢献
「嶺頭単叢」の品質アイデンティティの確立 嶺頭地域で生産される単叢に共通する香味特性を整理し、「嶺頭単叢」という地理的ブランドの認知向上に寄与。
「蜜韻」の概念の提唱と確立 茶湯に漂う蜜の香り、滑らかな甘味、飲後に長く残る余韻。これを「蜜韻」として言語化し、嶺頭単叢の品質基準の核心としました。
製茶技術の体系化と伝承 揺青と焙煎に特に精通し、その理論と経験を後進に伝えてきました。
母樹資源の保護と選抜育種への協力 嶺頭単叢母樹群の保全や、優良樹選抜に継続的に関わっています。
そして人物像は
「茶痴(茶に狂う者)」と呼ばれるほど、茶に一生を捧げる探究者。高地茶園の管理から焙煎まで、自らの感覚で一貫して茶を仕上げる、強い職人的姿勢を持つ茶師です。
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つまり・・・めちゃくちゃ偉くて凄い人
▼という事で、王金良 老師の製茶所を見学します。
製茶について色々議論しましたが、一番ビックリしたのが焙煎の熱源
老師曰く、双髻娘山で育まれた茶葉は・・・
ここで私は衝撃の事実を知ることになる‼️
▼王金良の"火"の思想
老師『焙煎の目的は「香りを引き出す事」ではない』
老師 『生葉内部に眠る湿香(山気)を"起こす"ことなんだ』
私『・・・ん?』
老師『炭火は熱が純粋で安定的。薪火は熱が「呼吸して揺れる」』
老師『双髻娘山の湿香は、揺らぎでしか立ち上がらない香りだ』
老師『だから、均質な炭火では香りが動かない』
つまり
炭火は茶を"仕上げる火"
薪火は茶を"呼吸で覚醒させる火"
王金良が欲しい香りは「完成された香り」ではなく、山そのものの「湿を含んだ香り」なので、炭火では目的に到達できないのです。

▼双髻娘山の湿香は「熱」でなく「揺れ」で動く
薪火は、1秒のなかに小さな温度の波が無数にある火です。
この揺らぎが、葉の内部へ共鳴します。
湿香は、熱でなく「脈動」で立ち上がる香り。
だから王金良 老師は"火を入れる"のではなく"火に呼吸させる”という言葉を使って私にゆっくりと説明してくれました
▼さらに重要な点
薪を使うと、焙煎者には熱源を「触覚」で読む必要がある。
炭火=数値で管理できる火
薪火=身体で管理する火
つまり:
「火入れが上手い人」ではなく、「山の香りを身体で覚えている人」でないと扱えない火。
私は王金良 老師が「技」ではなく「感覚」の茶師なのだと理解しています
▼ここで出てきた湿香って何?
老師曰く湿潤な蜜香・柔らかい口当たりの事だそうで、実際に私が飲み比べた感想としては、
喉の奥に湿度を伴う膜が貼る感覚。
湿気を帯びて上に昇り、上に昇りながら"消えずに居続ける”感覚
「香りの霧が留まる」感覚。そして、香りに"粘着性"がある‼️
※この蜜韻に関しては個人的な解釈を多く含むので、実際に飲んでみて実感していただき、感想を共有してほしいです。
エコ茶会特別企画 〜第六弾〜 【鳳凰単叢狂いが選んだ嶺頭単叢】 ‐後編‐ へつづく
※次回後編では、実際に選んだ4種の嶺頭単叢をご紹介します‼️
※11月22日(土) 13:00〜 ウェブショップでカートオープン
※11月22日(土)・23日(日) 第21回地球に優しい中国茶交流会 浜松町 会場でも販売‼️
