2024/10/16 19:00
このブログは 武夷岩茶の通販を開始します〜茶樓雨香が選ぶ武夷岩茶とは〜上 の続きです
▼そして茶樓雨香、肝心の武夷岩茶の仕入れへ
公の場所では書けないエピソードも多くブログでは語る事ができませんが、かなりコンパクトにまとめると
良い農家さんと出会えて、その後パートナーシップを結ぶ流れとなります。
パートナシップを結んだのが武夷山逢祺茶叶有限公司
林水鎖老師率いる小さなお茶農家で
香り高くフルーティな仕上げを得意とする農家さん
ぶっちゃけ逢祺は小さな会社で知名度もそこまでないけれども、ずっと真面目に武夷岩茶に向き合ってきた男の育んだ岩茶の会社
1980年から本格的に岩茶作りに勤しみ、時には一年以上肉が食卓に並ばない苦難の時期を乗り越えて今の逢祺があるそうです😭
口癖のように
『武夷山に悪い茶葉も良いお茶も存在しない、在るのはあなたの感性に合うお茶と合わないお茶があるだけだ』
とおっしゃていたので、この人の作った茶葉は信用できそうだ。と試飲する前からパートナーシップ結ぶならこの人だな、と思った唯一の人でした。
それまでにも、複数人のお茶農家さんや茶商さんをご紹介いただきましたが
『私たちの去年の牛欄坑肉桂は福州で◯◯万元で売れた』とか
『◯◯万元の牛首を持っている、来年はもっと価格が上がる』とか
『日本の車は安いから乗りたくない』とか
『香港と日本に不動産持ってる』とか
あぁ、またお金関係のマウントの話か・・・といった瞬間が全く無かった
林水鎖老師は静かに熱く岩茶の生産背景や、これまでの武夷岩茶の歴史を語ってくれたのは勿論
私の中国茶の話も真剣に耳を傾けてくれた
そして私が密かにバッグに忍ばせていた恵州岩茶や鳳凰単叢を興味深く一緒に飲んだりして
二人で熱く、中国茶談義を交わす
その時の林水鎖老師はマジのただのお茶好きのおじさんそのものだった
※そして、私は密かに武夷山で恵州岩茶が役にたった!と心のなかでガッツポーズ
▼それにしても、畑の名前のついた武夷岩茶にしては価格が安すぎない?
武夷山市内でも多くの茶商が武夷岩茶を取り扱っている。山の麓の市街地には
デカデカと”牛肉”とか”馬肉”とか”大紅袍”とかピカピカキラキラの看板が視界に入ってくる
林老師のネットワークを借りて実際に、武夷岩茶の一部の茶葉の価格をトレースしていくと
例えば
1>武夷山の農家さんから800元/斤(500g)で販売される
2>武夷山市内の茶商の販売価格1600元/斤(500g)
3>厦門の茶商の販売価格3200元/斤(500g)
といった具合に原画率が約50%でどんどん価格が上がっていく
おそらく、”3>”の部分は広州や上海、深圳に当てはめても殆ど同じたと考えられる
※少し前に中国国内においての鳳凰単叢の価格をトレースした時も大体似た感じだった。
農家さんから直接仕入れる大きなメリットは2点
・仕入れ値が低価格
・仲介業者を挟まない事でトレーサビリティも複雑化しない
つまり、安心でかつ低価格で商品を日本の市場に供給できるメリットが有る
それから、農家さんの親戚または兄弟が広州、厦門、福州などの大都市にお店を構えて『産地直送、低価格』的な謳い文句で茶城などに出店していることもあるが
そもそも中国大都市の不動産は日本と比べても高く、その維持費や人件費を考えても、農家直送、低価格を謳ったとしてもかなり疑わしい部分(経費がかかりすぎ、その経費は商品原価に反映される)が残る。
【追記】
林水鎖老師は1980年に武夷山へ渡り、武夷岩茶の生産を開始した
その頃は、武夷岩茶に誰も見向きもせず全く売れなかった時間が続きます。
2000年代になって生活も豊かになり食卓に肉が並ぶようになるまでかなりの時間がかかったそうです。
ブログで書けるのかここまで。
実際にお会いした際に ”武夷岩茶のブログでは書けない部分を教えて” とお声掛けいただければ喜んで情報共有するので
双方向の交流ができるイベントや沖縄のお店にいらっしゃった際はご忌憚なく山内までお声掛けくださいね