武夷岩茶は美味しいです。私も大好きです

一人のお茶好きの視点に立つと武夷岩茶は私の日常を支える素晴らしいお茶です

そう、私の武夷岩茶の購入体験はほぼ一般消費者と一緒

ただ自分の財布と相談して買えるのであれば買うし、価格が見合わなければ買わない。非常にシンプル

元々、鳳凰単叢と滇紅が大好きなので個人的に楽しむ茶葉もこの2つに偏りがち

そんな私がある事がきっかけで武夷山を訪れる事になり、武夷岩茶を仕入れる事になります

武夷山を訪れると武夷山が党中央から手厚く保護されている事がわかります

しかしそんな話よりも、武夷山はお茶好きなら絶対に行ったほうが良いと思える山でした

隆起した地層、清らかな山水、その山水がやがて小さな滝になり岩に叩きつけられる

飛沫(しぶき)を顔面で受け止めると、理屈では語ることができない喜びと感動が込み上がってきます

そして次の瞬間私の頭をよぎったのが

”鳳凰山もっと頑張れ、そして恵州岩茶もっとがんばれ”でした。

※鳳凰山は茶樓雨香が激推ししている広東省潮州市にある鳳凰山、そこで育まれた茶葉は鳳凰単叢と呼ばれています。恵州岩茶は武夷山と同じ地質が広東省恵州市の鬼岩山で発見され、その後、鬼岩山を第二の武夷山にすべく武夷山から木を移植し育てられた茶葉です

そしてこれまでに、趣味で様々な武夷岩茶を飲んできましたがやっぱり一番印象深かった茶葉は

これ

これがこれまでに、自分に一番あう岩茶でスルスルとした飲み心地と伸びのあるフルーティな香りは流石としか言いようがない

頭の何処かで、これが私の中の武夷岩茶肉桂のベンチマークとして記憶に刻み込まれています。

それはつまり”茶樓雨香らしい武夷岩茶って何だろう？”という言葉とニアリーイコールであると考えます

外から我々を見ると、様々なイメージがあると思います

・パッケージデザインがちょっと凝ってる

・沖縄のお店が異様に中華っぽい

・シノワズリーな感じ

・中国茶業界の新参者

・店主のブログが長すぎ

・商品の仕入れ量が少なくていつもすぐに売り切れる

・スタッフが可愛い

・

・

でも一番は何でしょう？

やっぱり鳳凰単叢を沢山取り扱っているお店のイメージが強いと考えています

中国茶において、茶葉を色々な香りに例えて説明することがあります。

そこで着目したのが”フルーティとフラワリー”

この2つの軸を最低条件として抑えつつ武夷岩茶の選定に挑みます

そして、瑞々しいフルーティさはもちろん、香りや味わいが凝縮されたドライフルーツを連想させる茶葉や、軽やかで伸びのあるフラワリーな茶葉が次々と選ばれていきます

その他にも

岩茶の飲み応えは一つの醍醐味かもしれませんが、塊感がある茶葉を選択せず、上質な鳳凰単叢や滇紅に見られる、喉から食道を滑り落ちるような喉越しが滑らかで、気持ちの良い茶葉

余韻の長さは武夷岩茶も共通する所があると考えます。そして私が特に重要視して選んのは、”余韻の心地よさ”

ただ単に強い余韻が身体に残るお茶ではなく、飲んだ後に口の中に残る香りの華やかさにも着目しています

反対に、力強い茶葉に多い重厚感や胸を締め付けられるような圧力を感じる茶葉は今回の仕入れからは外しております

ご存知の方も多いと思いますが弊社の別事業部で、日本の作家物のアクセサリーや雑貨、洋服を中国国内で販売しています

その活動がきっかけで、今年の春に武夷山市にある美術館に招待され販売イベントを行うことになりました

来場者の殆どは武夷岩茶に関わる関係者

これぞ、中国の成金！といった感じの御婦人やその娘さんたちで大賑わい

私たちが持っていった、作家さんの商品はマイナー作家＆安価であるが故

『私は〇〇茶業のオーナー夫人よ、その私が3000元(約6万円)のネックレスしてたら笑われるわ』

『安いアクセサリーはいらないわ、最低でも3万元以上の物を見せて頂戴』

『日本からいらしたのですね、ところでSACAIありますか？なければディオールみたいな洋服ありますか？』

といったこれまでにない、カルチャーショックを武夷山で受けることになります

武夷山って本当に景気がいいね〜と感じた一幕でもありました

次回のブログ　安い武夷岩茶って怪しくないか？〜茶樓雨香が選ぶ武夷岩茶とは〜中の巻〜 へ続く