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2025/06/03 18:30

若民之飲綠茶然 〜汝、人民が緑茶を飲むが如く〜 前編・後編 読んでいただけましたでしょうか?


昨夜、後編を書き上げて予約投稿をセットしタオルケットに包まり眠りにつこうとしたその瞬間

己の脳裏に一つの茶葉の事がぼんやりと浮かんできました

お前はあの、感動のない緑茶の事忘れてないか・・・?
あの茶葉はこれからどうなる・・・?

そんな脳内をリフレインする言葉を無視し続けタオルケットを己の身体に粽(チマキ)のように巻き付けながら悶々としていると

更に眠気が吹き飛んでいきます

・・・アアアァァ


▼感動のない緑茶を何故、茶樓雨香の店主は仕入れたのか?


買付に失敗したからか?

日本の水に合わなかったから?

騙されたから?

色々な疑問が出てくると思います。

私は、この感動のない茶葉を知ってて仕入れました

それは何故か?

それは、感動はないけれども茶樓雨香が茶葉を選ぶ基準を越えてきた茶葉だったからです

それは

”一口啜ると旅をした気分になるお茶”だったから


▼中国のおっさんが飲む茶葉


90年代後半に初めて中国を訪れた際に、タクシーやバスの運転手、ビルや駐車場の警備員のおっさんが

インスタントコーヒーの厚手のガラスの空き瓶を水筒代わりに緑茶をいれている光景をよく目にしていました


そんな人民の日常をに寄り添う茶葉は決まっている

それは、安く名もなき茶葉であること


私は、その安い茶葉を求め黄山市内にある緑茶の卸売市場を散策しました

そして、適当にお店に入り開口一番

『なんか安い茶葉ある?』と店員さんに聞いてみて

一発目でこれが出てきました

雲雾高山 黄山毛峰 二採 2025年

試飲してみると、苦くはないし、ちゃんと蘭花香はする。

ただ、感動はない・・・

しかし、学生時代に北京のカラッと晴れた空の下で学校の警備員のおじさんに分けてもらった茶葉の味わいと風景が一気に己の大脳皮質から鮮明な記憶として蘇ってきました

あぁ。。。中国のおっさんが飲む緑茶ってこれだ。

私の思い出補正もあるかもしれない

だけど、日本の茶沼へ届けたい。中国のおっさんの味。

そう、日本のおっさんも頑張っている人が多い

中国のおっさんも頑張っている人もいる

頑張って仕事して、だれかとおしゃべりして笑って、美味しいごはん食べて、仕事さぼってタバコ吸って

そんな中国のおっさんの生活の一部に寄り添うような緑茶

それが、この緑茶の存在意義です


▼雲雾高山 黄山毛峰 二採 2025年ってどんなお茶?


安徽省の黄山市にある大谷运岱嶺 で育まれた在来種の茶葉で
海抜は・・・

・・・・と色々書こうと思いましたがこの茶葉にスペックのご紹介は必要ない

なぜなら、中国のおっさんはこんな事を考えてもいないから

このお茶の説明に必要なのはは、

あなたは中国のおっさんになるか?ならないのか?

ただそれだけ