2024/07/11 22:12
※このブログは2024年7月11日、成田から沖縄へ向かう機内の中で書いています。
今回の鳳凰単叢の新茶お茶会ツアーは東京、神奈川、名古屋の3か所行い、そして最後の沖縄でのお茶会が明日開かれます。
お茶会毎にいれる茶葉を変更し、お参加いただいた皆さまと対話するようにお茶をいれました
先日、7月に販売する予定だった鳳凰単叢をスタッフと一緒に最終確認したところ、盛大なダメ出しを突きつけられてしまいました。
▼ダメ出しの主な内容は
・お茶会に参加したかったけれども参加する事ができなかったファンが多いのに、お茶会でいれた茶葉を直ぐにウェブショップで販売しないのは参加できなかった中国茶ファンに対して不親切すぎる
・お茶会の復習と補足のためにブログでお茶会でいれた茶葉の特徴を発信するべき
の2点。
その他にも、私の清潔感がない、沖縄訛りが強すぎて聞き取れていない恐れがある、ワードチョイスおかしくて真意が伝わっていないかもしれない、そもそも話が長いので集中力が切れる。など、沢山の叱咤激励の愛のムチをスタッフ同志から受けました。
私は昔から若年寄と言われ続け頭はカチコチに硬いのですが、このスタッフからの提言は素直に受け入れ7月に販売する茶葉を急遽変更することに
▼改めまして2024年鳳凰単叢の新茶お茶会
お茶会は、他の人がいれたお茶を純粋に楽しむ事が一番です。しかし
我々が仕入れた鳳凰単叢の質問や疑問に回答する会も多くちょっとしたセミナーのような雰囲気があったのも確かです。
この学びの部分の一部を切り取り改めてブログにコンパクトにまとめようと思います。
▼蘭花幽香。私にとって出てきた新しい概念
これまでに知らなかった事象を理解するために、比喩表現や例え話を用いて物事を理解する事がよくあります。
そして残念ながら、比喩表現や例え話を使うことで本質とかけ離れて理解されてしまうことも同時に多く見受けられてきたと思います。
しかし、情報の受け手にとっては誤解して理解されるかもしれない比喩表現や例え話を用いて次の言葉をご紹介しようと思います
”蘭花幽香”
これは今年の鳳凰山ではじめて体験した私にとって新しい鳳凰単叢の魅力であり概念でもあります
6月上旬、私はいつものように鳳凰山の茶農家である林さんの製茶所で製茶のお手伝いと試飲をしていました。
林さんが急に『そういえば、山内は山韻がいったいどんなものなのか、完全に理解していないと言っていたよな?』『まだ解らないのであれば、お前にぴったりの茶葉がいくつかあるから飲んでみてよ』
という事で、とある茶葉を勧められました。
『この茶葉の特徴は”蘭花幽香”が明確でこの蘭花幽香が鳳凰単叢の山韻とかなり近いんだよ』と仕上がった茶葉を保管している袋からガサッと茶葉をつかみ取りし、お皿に乗せて目の前に差し出してきました。
林さん曰く『この茶葉は、香りがしない。ただ蘭花幽香が鮮明なのでまるで香りがあるかのように感じる茶葉なんだ』
試飲を開始すると、1〜3煎目までは優しく甘い味わいで確かに香りは地味。
しかし、4〜5煎目に入ると、後頭部(もしくは背後)から香りが漂ってくる不思議な感覚に陥ります。
林さんが、明確に香りは存在しないけれども、まるで幽霊のように掴み所がない香りの正体の事を”蘭花幽香”と言っているんだよ。と解説してくれます。
本当だ、たしかにこれまで飲んできた鳳凰単叢の味わいと一味違う。
香りの源が己の口や胃袋の中ではなく、香りに纏われる不思議な感覚。回甘や余韻とは少し違った新しい感覚。
なるほどね〜、これは面白い。
この蘭花幽香を感じることができる茶葉
”古樹 哈咕撈 平坑頭 2024 春”
お茶会の中で、複数回お披露目しているのでわかる方はいらっしゃると思いますが、次回のブログで詳細をご紹介しますね。
その他にも
・2024年の新茶を仕入れに行ったのに衝撃すぎて仕入れてしまった去年の足火(炭焙煎三回)の茶葉
・夏に飲みたい、爽やか系単株
・夏の食事に合う鳳凰単叢
などなどご用意しております。
そして、こちらの鳳凰単叢も新叢 安渓鉄観音 春茶と同じく
7月12日(金)21:00〜 の販売を予定しております。
続きは次回のブログ どんな茶葉がお茶会で選ばれるのか?