芝蘭香 老叢 甜竹坑 7g
¥1,170
なら 手数料無料で 月々¥390から
▼上質なお茶で初めて経験したシルキーな喉越し
遡る事約20年前、人生で初めて“高い”お茶を飲みました。
銘柄等は覚えていませんが、普洱茶であった事は覚えています。
何層にも感じられる複雑な味わい
そして特筆すべきは
ミルクプリンのように“つるり“と喉の奥から食道を通り胃袋に突き刺さるような未体験の喉越し、そしてどこまでも続く余韻。
この若者の経験を一気に飛躍させた未体験の喉越しと余韻は、その後の私の飲み物に対する価値観を決定づける事になります。
これまではそれこそ五味(甘・辛・鹹・苦・酸)くらいでしか判断できませんでしたが、それ以上の複雑な味わいをより立体的に感じれるようになりました。
▼毛茶とは?焙煎後の茶葉との比較
8月に販売し即完売した芝蘭香 老叢 甜竹坑 ”毛茶”
”毛茶”をおさらいすると、炭焙煎前の茶葉で農家さんが街の茶商さんに販売する前段階の茶葉の事を指します。
鳳凰山にある茶畑の隣りにある第一製茶所を訪れた際にその”毛茶”試飲し感動したのでその場でなかば無理矢理仕入れた茶葉。
日本に帰国しそのまま8月に販売したところ即完売。そして茶樓で提供する分の毛茶も即完売。
その毛茶をしっかり焙煎して販売するのが今回の
【芝蘭香 老叢 甜竹坑】
になります。
毛茶と焙煎後の茶葉を比較してみると
毛茶:爆発的に広がるフラワリーな香りと“キレの良い味わい”と思いきや煎を重ねるごとにしっかり花香を含んだ回甘(余韻の甘さ)が身体に蓄積されていく。
一煎目はどこに行くのか分からないようなバラバラで複雑な味わいが煎を重ねるごとにフラワリーな方向性に収束していく茶葉でした。
焙煎後:パウダリーさを残しつつも毛茶で感じた爆発的なフラワリーさは顕在
毛茶の状態では最初の一煎目はどうしても複雑でバラバラな印象でしたが焙煎を施すと香りと味わいが一気に一つに束ねられた印象。
煎を重ねるにつれ優雅で品のあるフラワリーなトップノートから一本槍のようにミルキーな味わいへ変化していく。
高級普洱茶のような喉越しの良さもあり”ゴクっ”とお茶を飲み込むと一気に身体中にジーンと染み渡る感覚。
両方とも美味しいですが、個人的に私はやっぱり半製品の毛茶と焙煎後の茶葉はやっぱり焙煎後の茶葉の方が美味しいと感じました。
この飲み比べを改めて行い、焙煎は香りの変化や強弱を施す工程と認識していましたが、バラバラになった茶葉の方向性を一つに束ねる事であると再認識しました。
これが焙煎のなせる技なのか。面白い!
いくら中国語で書かれた専門書を読むよりも、実際に並べてテイスティングを行い己の感覚で違いを見つける。
その方が、圧倒的に理解が深くなり、より良い茶葉の選定(仕入れ)にも大きく役に立つと考えています
来年は半製品の毛茶と完成品の茶葉を同時に販売しても面白そうだと思いました。
甜竹坑
https://goo.gl/maps/46WUrSKDVjWraVLF7
湯温:95℃~100℃
湯量:60〜110ml
茶葉:3.5〜7g
洗茶(醒茶):2秒
蒸らし時間:5〜20秒
ペアリング:
シーン:優雅なアフタヌーンティー
産地:広東省潮州市鳳凰鎮甜竹坑